サービス内容

             共通事項

 当会の全ての支援は「心身の発達段階や神経発達症(発達障害)等の特性、個性、育ちの凸凹」を把握して、その個人差・個人内差を踏まえて行います。

 支援を必要としているお子さんたち・青年たちが示す「問題行動」や「不適応行動」とされる行動は「生きにくさへのSOS」であると考えています。このような「生きにくさ」を抱える子どもたち・青年たちを育て・生活を共にするご家族は「育てにくさ」を抱えることになり、懸命に育てようとすればするほど「良かれと思っての子育て」が逆効果になり、不適応行動を増やしてしまう場合も少なくありません。 

 同じように、保育や教育の場でも「良かれと思っての教育・指導」が逆効果になり、お子さんの不適応行動を刺激してしまう場合も少なくありません。それだけに、支援に際してはご本人の課題と周囲のかかわり方の課題を区別して把握・評価することが大切になります。      

 この発達段階や特性と環境要因を区別した課題把握に際しては、サービス申請・支給決定過程での専門医の診断・見立てを重視し、保護者・ご家族から聞き取る「成育歴」を踏まえた「行動発達評価」内容として「支援計画」に明示します。                    

 支援に際しては、活動の場所や周囲の人(環境要因)に左右される目先の行動の変化よりも「ご本人の持ち物としての育ち=場や人に左右されない適応力」の獲得を大切にしています。この支援の過程では「特性・発達段階の見立てと目標設定」を見誤らないことが前提になるため、専門医・医療機関との連携を核に、保育・教育関連他機関との連携支援を重視しています。

社会的包含(包摂)…インクルーシブな社会を目指して

 小規模多機能型事業所として、2歳前後の幼児から40歳代までの利用児者が日々の暮らしの息遣いを共にし、同じ空間の中でお互いに刺激を与えあう環境に恵まれています。福祉の場でも、「インクルーシブな環境の構築と維持」が求められており、きつつき会の職員子女の事業所内保育所を含めた「社会の縮図としての多様性を包含(包摂)した環境」は、それ自体が何よりの支援の道具だと考えています。                               

 つい30~40年前まで心身障害児者支援は「障害種別に即した支援を効率よく進めるための分離・分類収容」こそが「専門的」であると考えられていました。40歳代の利用者の方たちが、時には学童や幼児の「にぎやかさ」や「騒がしさ」「泣き声」を煩わしく感じることがあり、幼児が40歳代のおじさんやおばさんの存在を「怖がる」こともあります。一方で、支援者・職員にとっては、時に同じ出来事への反応が正反対にさえなる幼児・学童と青年・壮年の利用者の方たちに対して、それぞれへの応答が求められるという過酷な支援環境でもあります。       

 支援者にとって、こんなにイライラさせられる支援環境は他にはありません。「分類収容=分断社会」の方が、人も自転車も大型トラックもスポーツカーも同じ道を通行するより道路より交通整理しやすいことは紛れもない現実です。しかし、だからこそ、私たち支援者がこの「多様であることが前提のインクルーシブな環境」でやりきれるかどうかが問われているのだと感じています。                                        

 支援者に加えて、きつつき会を利用する子どもたちや青年たち、おじさん・おばさんたちは勿論、保護者・ご家族にとっても「面倒」なことが多々あるはずです。それでも、ご一緒に「老若男女・心身障害の有無を含めた多様性を包み含んだ社会の縮図」のような環境で育ちあい・学び合っていければと願っております。

児童通所支援

入所サービス

[児童発達支援]

●対象者        未就学幼児

 「小集団による自由遊び場面」を支援の道具とし、他の幼児や支援者との「愛着行動」や「模倣行動」等の関係性への介入を通して、達成・成就欲求や帰属・承認欲求の充足を図り、言葉の発達や集団活動への適応力を引き出し、学齢期以降の育ちの基礎となる自己肯定感・自己効力感の形成を支援します。                                 

 保育所・幼稚園(認定こども園)通園中のお子さんについては、当事業所が園との間の送迎を行う形で必要に応じた日時に児童発達支援を利用していただく対応も行います。

●開設時間       10:00~16:00(応相談)

●サービス利用料金

 2019.10からの幼児保育無償化により、児童通所支援サービス報酬の1割負担は免除。

 教材遊具費(日額:10円)・給食提供時の給食材料費(1回:130円)・おやつ代(1回:50円) ・園送迎を行った場合の交通費(距離に応じた車両燃料費)・毎日の公園散歩外出交通費(車両燃料費 1回:50円)・行事に際しての入館利用料及び交通費等実費 。                

※例:給食・おやつ・送迎(往復200円)・公園散歩外出1回 を含む利用の場合=日額:440円に報酬部分利用者1割負担(2019.10からは免除)を加えた額。

[放課後等デイサービス]

●対象者        小学校・中学校・特別支援学校(高等学校)在学児童生徒

 「小集団による自由遊び場面」を支援の道具とし、他の児童・生徒や支援者との「愛着行動」や「模倣行動」、「葛藤場面」等への介入を通して、達成・成就欲求や帰属・承認欲求の充足を図り、感情統制力を高めて集団活動場面・学習活動への適応力を引き出し、青年期以降の自立(自律)行動の基礎となる自己肯定感・自己効力感の形成を支援します。             

●開設時間       14:00~18:00      ※長期休校期間は8:00~18:00                 

●サービス利用料金                                  

 児童通所支援サービス報酬の1割負担(負担月額上限は収入により37,200円・4,600円・0円)。教材遊具費(日額:10円)・給食提供時の給食材料費(1回:250円)・おやつ代(1回:50円) ・下校時学校迎えを行った場合の交通費(距離に応じた車両燃料費)・毎日の公園散歩外出交通費(車両 燃料費1回:50円)・行事に際しての入館利用料及び交通費等実費 。             

※例:下校後利用で学校迎え(100円)・おやつを含む利用の場合=日額:160円に報酬部分利用者1割負担を加えた額。

[保育所等訪問支援]

●対象者        保育所・幼稚園・小学校・中学校・特別支援学校(高等学校)在籍児童生徒

 当該在籍保育所等を訪問して、それぞれの場と人の関係性の調整支援を行い、環境要因起因の不適応行動を減らすことにより、お子さん自身が抱えている中核的な課題に対する支援が具体化するよう保育所等に働きかけます。                           

 不登校傾向を示すお子さんについては、友人関係・教員との関係・学習課題との関係等を整理することによって、不登校の危機が改善されるよう支援します。              

 不登校化する過程に「教育虐待」(不適切な指導の繰り返し)要因や、家庭環境に不登校誘因がある場合、集団活動への適応努力による「心身の疲れ」がみられた場合には、児童発達支援・放課後等デイサービスを活用して数週間から数か月間の「登校刺激を行わない休養期間」を設けた上で、自発的な登校への挙動を踏まえた再登校刺激を行います(この方法による再登校・学校復帰支援の有効性が確認されています)。

●訪問時間       7:30~18:00  ※朝の登校時間帯の支援も含めて支援時間は応相談 

●サービス利用料金                                  

 児童通所支援サービス報酬の1割負担(負担月額上限は収入により37,200円・4,600円・0円)。訪問先機関までの交通費(距離に応じた車両燃料費)           

障害者日中活動支援

ショートステイ

[生活介護]

●対象者        18歳以上で心身に障害を持ち日常生活で支援・介護を要する方

 「小集団による軽作業・創作活動・家事活動」を支援の柱とし、身体機能の維持・向上を目的とした体育活動に球技系の集団ゲームも取り入れて、他者や支援者との関係性の中での「愛着行動・模倣行動」と「葛藤場面」等への介入を通して、達成・成就欲求や帰属・承認欲求の充足を図り、感情統制力を高めていく。これにより自発的・主体的行動としての日常生活動作の獲得・維持を図るとともに、様々な活動場面への適応力を引き出し、身体機能も視野に入れて生活自律度の向上を目指して支援します。                         

●開設時間        9:00~15:30(月曜日~金曜日)                 

●サービス利用料金                                  

 障害福祉サービス報酬の1割負担(負担月額上限は収入により37,200円・4,600円・0円)。訓練指導教材費(日額:50円)・給食提供時の給食材料費(1回:250円)・行事に際しての入館利用料及び交通等費実費 。                    

※例:給食利用の場合=日額:300円

[自立訓練]

●対象者        18歳以上で心身に障害を持ち日常活動に支援を要する方    

 「小集団による軽作業・創作活動・家事活動」を支援の柱とし、身体機能の向上を目的とした体育活動に球技系の集団ゲームも取り入れて、他者や支援者との関係性の中で達成・成就欲求や帰属・承認欲求の充足を図り、集団活動を含めた様々な活動場面への適応力向上を支援する。                                            ●開設時間        9:00~15:30                         

●サービス利用料金                                  

 障害福祉サービス報酬の1割負担(負担月額上限は収入により37,200円・4,600円・0円)。訓練指導教材費(日額:50円)・給食提供時の給食材料費(1回:250円)・行事に際しての入館利用料及び交通等費実費 。                                 

※例:給食利用の場合=日額:300円に報酬部分利用者1割負担を加えた額。

[日中一時支援] 

●対象者        心身に障害を持ち居住市町村から利用決定を受けた方       

 「小集団による自由遊び場面」を支援の道具とし、基本的には児童通所支援・放課後等デイサービスの内容に準じた支援を行います。                                                                    ●開設時間     8:00~18:00 (月曜日~金曜日)※月2回土曜日・指定祭日9:00~17:30  

●サービス利用料金                                  

 居住市町村が定める収入に応じた自己負担額。放課後等デイサービスに準じた諸費用。